フリーランスがクライアントと業務委託契約を結ぶときには、いくつかの注意点があるが、その1つは、契約の種類をしっかりと確認することだ。
民法によれば、業務委託契約には、請負契約と委任契約、準委任契約がある。エンジニアの契約は請負契約か準委任契約になる。
請負契約の場合は、受注者が成果物に対して責任を負うため、ミスが原因で顧客に損害を与えた場合は、損害賠償を求められることもある。準委任契約は、業務の処理に関する契約のため成果物に対する責任は問われない。契約の種類によって責任の範囲が異なるから契約について理解しておくことが必要だ。
業務委託契約を締結する時には、有効期限も確認する必要がある。成果物を納品することで契約が完了する場合もあれば、定められた期間、業務を継続して提供するという場合がある。有効期限の他に自動更新についても確認しておこう。
報酬の期限の確認も大切だ。契約書の中に毎月の支払時期が具体的に記載されているかどうかを確認しよう。
その他には、納品期限、検収期間も大事なチェックポイントだ。依頼から納品までの期間を理解し、万が一納期までに納品できなかった場合はどのように対応されるのかも確認しておこう。報酬の支払いを先延ばしにするために、検収をなかなか行わないケースもあるため、検収期間についても確認する必要がある。
業務委託契約を途中で解除する場合に、どのような対応がなされるかも知っておく必要がある。契約内容とかなり違っていた場合には、途中で解約することが必要になるので、中途解約の事項も確認しておこう。